自然と一緒に暮らそう!川沿いの家「canal side house」
明るく開放的で、自然に囲まれたミュージアムのような家は、タイに建てられた「canal side house」だ。
バンコクに拠点を置く建築スタジオ Ekar Architectsによってデザインされた、カフェが併設された家である。
この家は川沿いに立っていて、とにかく自然との距離が近い。特にテラスに注目してほしい。一本の立派な樹木がテラスを貫通するように伸びている。建設にあたって、木を避けるのでも切り倒すのでもなく、自然の制約を上手くデザインに織り込む姿勢が好ましい。地上階ながら、まるでツリーハウスの中にいるような気分が味わえる。
大きな豪邸ではないが、サイズのわりに広々と見えるのは、天井の高さに秘密がある。なんと、一番高い部分で6.2mという高さなのだ。
“The idea was to make the indoor space feel more like an outdoor space, to bring a sense of the canal, the garden and the height of the trees into the house,”
「これは、内部にいながらまるで建物の外部にいるように感じさせるための仕掛けです。運河、庭、周囲の木々の高さなどの感覚を、家の内部空間にもちこむのです。」
と建築グループの一人は語る。大切なのは、内部だけを作りこむのではなく、外部との関係性を緩やかにすることで開放感を生み出すこと。そうすることで、サイズから開放されたのびのびとした空間が楽しめるのだ。
家のオーナーはカフェの店主とピアノの先生。住居に、誰でも通えるカフェとピアノ教室を併設させて、居住空間と仕事場を合体させた。
立派で贅沢な建物にも見える建物だが、実は素材やデザイン工程など、できる限り「シンプルで安価」をモットーにしている。都心から外れた自然の中にあるため地価も安く、若いカップルには嬉しい手の届きやすい仕上がりになった。
(文=杉田真理子)
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